珈琲 灯屋『あしたの色』作成手記 2
好きだった場所を失ったり、自分が若いころに歩いていた街が様変わりしていくのを見るとき、自分が脇に追いやられたような感覚を持つ。誰もが自分の時間が変わることが、それほど早く来るとは想定して生きてはいない。
今回、このアルバムをつくるとき、馴染みのホームタウンを歩いて街の音を録音し、写真を撮ったのだが、それがかなり自分の音楽作りに影響を与えてくることに驚いた。
人の時間が交差する街。
街の喧騒を離れ、ゆっくりしようとするのが以前の自分の常だったのだが、街をゆっくりと歩き、街の中の一人の人間としての自分を遠くから見て曲を作ると、妙に納得できたのだ。「すべて変わっていく」ということが、、。
寂しいとか、悲しいではなく、不思議に「そうだね」とうなづくような思いで作ることができたアルバムになりました。
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