『Kogarashi』の持つ意味
自分にとって「これが生きているうちに作る最後の作品だな」と悟った作家たちはどんな気分だったのだろうかとよく考える。
作品の数が増えるにつれ、「作らねばならぬ」と思い入れる趣(おもむき)の種類は減ってくることを今、体験している。つまり同じ趣のものを作れないのだ。人の要望により曲を書いていない今、作っていないスペースにある曲への思いは尽きないのだが、職業作家の道は無理だとわかった。
自分が「これなら聴きたいな」と思える曲を作り、演奏し、それを発表していく。それを聴いて「いいね」とたまに言ってもらえる人生で自分は満足。いや、納得しよう。
4分の3以上生きてきての、今。「何ができる?」「残り時間はある?」という自問に答えるために『Kogarashi』が出来たのでは。。と思っている。よくも悪しくも、これが等身大の自分なのだ。
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