持ち寄る「トリオ」
今までのそれぞれの時間が「音」となる実感。再会がもたらす効用は「自分の変化」を確認できる点だろう。 「またこの人の音を聴ける」という幸せを静かに、集中して味わえることの有り難さは年齢を重ねなければ解らなかったことだ。
10月10日のリハーサルで、大げさに肩を叩き合う再会の儀式ではなく、スッと互いの音から体温を感じるかのような「感覚のスイッチが入る時間」を過ごすことが出来たのは本当にうれしいことだ。「始まったことの実感」。
「自分の時間を持ち寄るのだな」ということをひしひしと感じながら、僕は演奏していた。